クーラー 2009 7 26
子供の夏休みといえば、
昔は、キャンプに、魚釣りに、
カブト虫に、水泳というのが、定番だったのです。
しかし、今や、子供の夏休みは、大きく様変わりしていると聞きます。
中学生ならば、午前中は運動部で部活、ここまでは昔と同じですが、
午後は、学習塾、場合によっては、夜も学習塾という。
この過熱ぶりは、小学生にも及んでいて、
夏休みは学習塾、場合によっては合宿で勉強となっています。
このような状態ならば、夏休みは廃止して、学校で授業を行うべきです。
これでは、あまりにも不公平だからです。
「学習塾に通わせるほどの経済力」と「学力」がリンクしてしまいます。
つまり、金持ちの子供は、ますます学力向上となります。
また、地方においては、学習塾が少ないので、これまた不公平です。
田舎では、熱心な母親が、片道1時間近くかけて、
子供を塾まで送迎しているという話を聞きましたが、
これでは、親子と共に無理が生じます。
結果において、格差が生じるのは当然ですが、
スタートにおいて、格差が生じているのは、おかしいと思います。
聞くところによると、最近は、
公立の小学校や中学校にも、クーラーが設置されているとのことです。
それならば、夏休みを設ける理由はなくなったと思います。
教育論 2009 6 28
書名 「秋田の子供はなぜ塾に行かずに成績がいいのか」
お金をかけずに家庭で実践
学力日本一の教育
著者 浦野 弘 講談社新書
結果において、格差が生じるのは、やむを得ないことだと思います。
しかし、スタートにおいて格差があるのは大きな問題です。
地方の教育環境を聞くと、大変厳しいものを感じます。
田園地帯で、駅まで車を使っても遠い。
駅まで行っても地方都市なので、人口が少ない。
それなのに「子供を有名な塾に通わせている」と聞いたので、驚きました。
よく聞けば、さらに遠くの都市まで母親が車で送り迎えしているというのです。
車で片道1時間近く、週3回。
これでは、母親が体力的に疲れ果ててしまうでしょう。
たとえ子供の学力が向上しても、これでは家庭が崩壊するでしょう。
そもそも、子供を塾に行かせるほどの経済力がない家庭は、どうするのか。
やはり、公教育の充実が、ぜひとも必要です。
この本が、そのために役立つことを祈ります。
私は、こう思っています。
公立の学校だけに教育を任せしまうのは、負担が大きいと思います。
家庭教育だけでなく、地域社会の協力が必要です。
地域において、公教育をサポートする仕組みが必要でしょう。
時間に余裕がある大学生がボランティアとして教育活動。
あるいは、会社を定年退職された方が、
地域のボランティアとして教育活動にかかわれる仕組みが必要でしょう。
会社を定年退職された方で、能力的にも学力的にも優秀な方が多いのです。
そういう人的資源は、ぜひとも活用すべきです。
思い起こせば、私は、祖父母から教わることが多かったと思います。
日本の歴史、文化、社会、人生論。
東京などの大都市に対抗するには、思い切った対策が必要です。
ところで、全国学力テストにおいて、
東京都が上位にいない理由は、なぜか。
それは、優秀な子供は、私立の学校に行くからでしょう。
私立の学校は、全国学力テストに任意参加となっています。